昨日のファシリテーションに続き、会議について解説します。
以前所属していた日本企業で、会議について勉強した時の資料です。
全くもって、頭の中がお花畑の思考だと、今更ながらに思いました。
日本企業と中国企業の差にも触れながら、意志決定の方法について解説します。
Contents
引っかかるところ満載
ダメ事例の教育資料
ひとつひとつ引っかかるところについて反論・解説します。
反論1;会議は重要なコミュニケーション
会議は、議題に関し意思決定をすることが目的です。
『重要なコミュニケーションの場』と設定するから会議が長くなる。
議題についてのみ集中する環境が整っている方が良い会議です。
必要なディスカッションだけがあればよい。
今の時代、意志決定のスピードが重要です。
反論2;指導育成的効果をもっている
そんな副次的な効果があると世迷言を言ってるから、決定スピードが遅い。
反論3;メンバーは発言しやすいよう和やかな空気を作る
アホかっ
反論4;発言に慣れない人を助成する
お母さんかっ
そんな人、なんで会議に不要でしょう。
反論5;意見の対立は調整する
誰が、どう調整するのか?意味不明。この資料を読んで分かった気になっているようなら、間違い極まれり。
この資料は、偉い先生のがネット情報が元になっています。
少なくない日本企業でこのような考え方があったと言えるかもしれません。
多少極端な分析になりますが、日本企業の以下のような特色が出ていると感じます。
- 目的のために合理的に動くのが苦手
- 全員参加や、全体調和を重視する
- 課題があるとき、解決を教育・指導の場になると考えてしまう。
- シンプルでないが故、現行スタイルの定義化をしたがる。『スキル、マインド、教育・・・』などの言葉を多用する。
このような会議や考え方を変えるところから始めないと、時代の変化に対応できないと思うのですが、いかがでしょうか。
今、小さな中国企業にいますが、この資料を同僚に見せたら、笑われるか、不思議に思われるか...
もしかしたら『人やプロセスを重視し、でもスピードが遅い日本のやり方』だと、合点がいくかもしれません。
ただし、少なくとも真似したいとは考えないでしょう。
中国企業での意思決定方法
さて、今所属している中国の企業では会議がほとんどありません。
重要なことは会社のトップが決めます。
そのためのコミュニケーションがないかと言えば、そういうことはありません。必要な協議や確認でいろいろな人が呼ばれ議論をしています。必要な人には全員話を聞くし、必要の無い人(案件に関係ない人)は呼ばれません。
これは、問題が発生したらすぐに行われます。トップの人はせっかちで、こちらの事情にお構いなくすぐ呼ばれます。
そして、トップが即座に決定します。
会議もたまにありますが、協議の場ではなく、説明会のようになります。
とにかく話をして、最終指示するまでが早いです。
会議をして、コミュニケーションの指導機会としようなどという考えは毛頭ありません。
まとめ
今回説明した、2つの例は、状況によって、どちらかが必ず良いというものでもないかもしれません。
しかし、状況に合わせて仕事の仕方を変化させるのが正解であり、今の激動の時代、中国事例で説明したやり方は一つの解だと思います。