昨日、福島ロボットテストフィールドの紹介をしましたが、今回はロボット産業の将来について話をします。
身近なロボットの活用例と言えば、お掃除ロボでしょうか。
(Pepperくんと答えた方、ごめんなさい。遠目でしか見たことがないので良さが語れません)
お掃除ロボの歴史
既に一般的な製品になりました。より高機能なものから廉価版まで多くのお掃除ロボが普及しています。
私も日本にいた時はニトリ製のものを購入して使用していました。
破損した時も、コスパがよく、基本機能に問題なかったので、同じ製品を購入して使用していました。
このお掃除ロボットのルーツは、地雷除去のために開発されたロボットであることはよく知られています。
自律型人工知能ロボットの創造に特化したロボットメーカーであるアイロボット社が『ルンバ』を生産したのが先駆けです。
「3D」“Dull, Dirty, Dangerous(退屈、不衛生、危険)”の仕事をロボットが行い、人々をそういった仕事から解放することを理念としています。
爆弾や地雷を安全に除去するための「調査範囲を丹念にくまなくしらみつぶしに探す人工知能」の技術を「部屋の隅々を掃除するロボットに展開して製品化したのです。
福島ロボテストフィールドでは、主に災害用のテストフィールド用意されています。
「無人航空機エリア」、「インフラ点検・災害対応エリア」、「水中・水上ロボットエリア」などがあります。
なかなかワクワクするテスト環境です。
そして、素晴らしい災害用ロボットができたら、更なる応用商品分野があるでしょう。
ロボット適用分野
現在、ロボットと言えば産業用ロボットが一般的ですが、これからはサービスロボットが急激に増えていくと言われています。
以下のような分野でロボット化が進むだろうと言われています。
- 一般事務員、銀行窓口、受付係(店舗、ホテル等)など
- スーパー店員、警備員、建設作業員など
- 美容院など
そのほか、タクシー、バス、トラックの運転手や、レジ係などは、ロボット化というよりも、システムそのものが自動無人化されると考えられます。
コンビニ自体がロボット、バス自体がロボットということです。
個人的にはニーズが強いところに早く展開されるといいと思ってます。
介護現場や医療現場などはどうでしょうか。
完全無人化ではなく、補助作業ロボットです。
特に容態を監視したりするのはロボット任せにできますし、力仕事のサポートもできます。
警察や消防など危険な現場でも効果を発揮しそうです。
中国では、大きなレストランでたまに、配膳ロボがいるのを見ます。
人と一緒に作業しています。
ロボットがテーブルの横まで料理を持ってきて、人がテーブルに並べます。
食べ終わったお皿もロボが運びます。
人が厨房まで料理を取りに行かなくて良いのでとても効率的です。
配膳ロボは近くに人がいると動きが遅くなったりよけたりします。
沢山センサーがついていそうですが、そんなに高級なロボの感じはしません。もう完全に実用化されていますね。
(今度写真撮ったら掲載します)
ロボット産業の現状
2019年4月10日 経済産業省「第7回 産業構造審議会 製造産業分科会」
資料4 【参考】製造業を巡る環境変化に対する課題と方向性 より
日本はロボット大国と言われていましたが、生産量および使用実績で中国に抜かれてしまいました。
まだ、産業ロボットが大半を占めており、今後サービスロボットの数量・比率が増加していくでしょう。
でも、サービスロボットの使用も中国の方が柔軟そうです。
日本人は得意分野をみつけて、日本のものづくりの成長産業のひとつにして欲しいです。